
半導体は、
現代社会のどんなシーンで活躍しているのか。
これからどのように進化していくのか。
半導体とラピスセミコンダクタの基礎知識を紹介します。
半導体は、現代社会のさまざまなシーンで使われています。
身近なところでは、スマートフォンやパソコン。エアコンやテレビ、空気清浄機。
日常生活から離れたところでは、サーバーセンターやオートメーション工場、風力発電や太陽光発電など。
特に近年よく使われているのが、自動車です。自動ステアリングや音声案内、タッチ式ドアロックやコンバーター、EV充電器など、多くのパーツに半導体が搭載されており、自動車の進化を支えています。
今、各産業界の現場で、さらには私たちの日常生活のなかで、省力化、省人化、高速化、高効率化、小型化、省エネ、静音、予兆保全といった、さまざまな課題の実現が求められています。そのカギを握っているのも、半導体。例えば、省力化には半導体を使ったセンサーが活躍し、省エネにはパワー半導体を搭載したモーターが貢献します。持続可能な社会づくりが叫ばれている今、半導体に進化に取り組むことは、その実現に貢献していくことにもつながっているのです。
人はいつも、未来の暮らしを夢に描きながら、文明を発展させてきました。クルマの自動運転も、写真や動画を気軽に送りあう技術も、100年前には夢だった技術。しかし今ではいずれも実現しており、そこには半導体が大きく貢献しています。「こうなったらいいな」「こんなことができたらいいな」という未来への夢がある限り、半導体はなくならないでしょう。そしてこれから先、暮らしと半導体はどんな進化をとげていくのか。それを考えていくのが、次代を担う皆さんの役割なのです。
type
HDD
SSD
USB
PC
自動運転
タブレット
スマホ
イヤホン
エアコン
テレビ
電気自動車
ひとことで「半導体」と言っても、さまざまな種類に分けることができます。人に例えると、計算や制御を行う脳にあたるのが、ロジック半導体。脳の記憶機能にあたるのが、メモリー。音や光を感知する目や耳にあたるのが、アナログ半導体。電流や電圧を変換・制御する筋肉にあたるのが、パワー半導体です。当社が製造しているのは、このアナログ半導体とパワー半導体。なかでも、電気自動車や産業機械など、大きな電流と高い電圧を使用する環境下で効率よく力を発揮するパワー半導体は、今後ますます需要が拡大すると予測されています。
当社の半導体製造の歴史は、半世紀を大きく超えます。母体となった「沖電気工業」が半導体の生産を始めたのは1967年(昭和42年)のこと。2008年に半導体事業を分社化して、ロームグループの傘下に入り、2011年に現在の「ラピスセミコンダクタ」へと社名を変更しました。沖電気工業時代に培ってきたローパワーの半導体技術(腕時計や電卓、携帯電話などに使用される半導体技術)と、ロームが誇るパワー半導体の技術を組み合わせることにより、全方位の需要をカバーできる半導体メーカーとして成長を続けています。
当社の生産拠点は宮崎県・宮城県にあり、そこでは協力会社も含めて約1,500名の社員が働いています。宮城工場では主にLSI(大規模集積回路)を、宮崎工場では主にパワーデバイスを製造しています。技術力においても生産能力においても、ロームグループの主力生産拠点として位置づけられています。「品質を第一とする。文化の進歩向上に貢献する。」を礎に、ロームグループ各社と力を合わせながら、世界に胸を誇れるものづくりを追及しています。
当社の宮城・宮崎の両工場に共通しているのは、半導体の製造工程のなかでも、最も高度なノウハウがつまった「前工程」を担っていることです。半導体の前工程には、高品質な製品を量産するための技術が凝縮されています。この技術力と、クライアントと一体となって量産化を実現する開発力こそが、当社の強み。とりわけ、世界の半導体業界が注目する素材・SiC(シリコンカーバイド)を使用した次世代パワーデバイスの製造技術では、世界をリードしています。