
ラピスセミコンダクタの
ものづくりを支える生産拠点、
宮崎工場と宮城工場で働くエンジニアたちに、
気になる質問をインタビュー。
仕事内容をはじめ、
入社後のギャップや、それぞれの工場の特徴、
見えてきた目標などについて、
ざっくばらんに語り合ってもらいました。
-
菅野 大樹
2017年新卒入社 福島県出身 施設管理エンジニア2017年新卒入社 福島県出身施設管理エンジニア -
樋口 政崇
2007年新卒入社 宮城県出身 生産技術エンジニア2007年新卒入社 宮城県出身生産技術エンジニア -
佐々木 尚紀
2021年新卒入社 宮城県出身 デバイス技術エンジニア2021年新卒入社 宮城県出身デバイス技術エンジニア
-
01
「車載製品やセンサー製品の製造プロセスを設計」
01車載製品や
センサー製品の
製造プロセスを設計-
まずは皆さんのお仕事内容
を教えてください -
樋口
私はウエハプロセスの車載製品を担当しています。具体的には、イグナイターという自動車のプラグに取り付ける部品ですね。そのウエハプロセスからお客様に提供するまでの流れを管理しています。
-
佐々木
僕は、宮城工場でウエハプロセスの条件設定を行っています。作った製品は、最終的にはカメラや、車のライトを照らすときのセンサーなどで使われています。
-
菅野
私の仕事は、施設管理です。電気や水など、工場内のさまざまなインフラを支える部署に所属していて、なかでも自分は主に廃棄設備の管理などを担当しています。
-
-
02
「宮城で、自慢できるものを作りたかった」
02宮城で、
自慢できるものを
作りたかった-
皆さんの入社のポイントはなんだったのでしょうか?
-
佐々木
僕はまず、地元の宮城で働きたいなという気持ちがありました。大学では工学系を学んでいたので、ものづくりができる会社を宮城で探していて、ラピスと出会ったんです。半導体にも興味があったので、ここが第一志望でした。
-
菅野
私は河川や森林を調査するような環境系の学部に在籍していまして、もともとは教師になろうと思っていたんですよ。ところが教育実習に行ってみて、自分には荷が重いなと思うようになり、違う道に行こうかなと思ったときに、ちょうどこの会社の「プラント管理」という職種の募集を見つけたんです。スケールの大きな設備を動かす、というところにロマンを感じて応募しました。
-
樋口
自分も宮城県出身なので、地元で働けるというところがいちばんのポイントでした。この会社には、高校の先輩もたくさん働いていたんですよ。もう1つは、ゲームソフトの中にあるICチップも作っていると聞いたので、将来子どもができたときに自慢できるなと思いました(笑)。
-
首都圏で就職することは考えなかったのですか?
-
樋口
確かに首都圏の会社からも内定をいただいていましたけど、自分はのんびりした田舎で育ちましたからね。道が混んだり、満員電車での通勤が、すごく嫌だったんですよ。そういう暮らしやすさの面からも、この会社を選びました。
-
-
03
「求められる品質は高いが、だからこそやりがいがある」
03求められる品質は高いが、
だからこそやりがいがある-
次は、皆さんのお仕事の面白さを教えてください。
-
樋口
自分はファウンドリ受託の製品を担当しているんです。お客様から直接ラピスに注文が来て、宮城で作った製品をそのままお客様に出荷しています。通常は、宮城で作ったものを宮崎に送ってテストして、という流れなんですけど、ファウンドリ受託は宮城で完結するので、お客様との距離感がものすごく近いんです。その分、お客様の意見もじかに聞くことができますし、世の中の動向も聞いてすぐに対応していくという仕事なので、とてもやりがいがありますね。また、自動車に載せる製品は、人の命がかかっているので、責任重大。品質の維持も非常に難しいのですが、お客様の要求にできるだけ応えるよう、いろいろ考えて工程設定を行っていくところに、すごくやりがいを感じます。
-
佐々木
僕の部署は、ウエハが入ってきて、出るところまで、広く見るので、いろいろな人とやりとりしながら仕事を進めていくところが面白いですね。各工程に特化したエンジニアとやりとりをしたり、新しい製品が投入されたときには、設計の人と「どういうところを狙って作ってみる」みたいなやりとりをしたり。また、その製品については絶対に自分が関わっているという部署なので、新製品の評価や出荷まで、最後まで見届けることができるのも、面白さの1つです。開発と技術とお客様の間に挟まれながら、調整をうまくやって、製品を出荷まで持っていく仕事。当初はこういう予定だったけど、実際に作ってみたらこうなので、ここを変えていこうみたいな感じで、試行錯誤を繰り返していくので、とても時間がかかるんですけど、工程ができあがったときのうれしさも格別です。
-
どれくらい時間がかかるのですか?
-
佐々木
1つの工程を完成させるのに、大きな新製品だと、数年単位はかかりますね。
-
菅野
僕の部署は、お二人とは違って、会社に直接お金を生み出す部署ではないんです。利益を出すための環境をつくる、いわば縁の下の力持ちみたいな部署。でも仕事のスケールは大きいんですよ。工場全体が僕たちのフィールドですし、使う資材の量もスケールが大きくて、「今日は300リットルの納品がある」みたいなところも面白い(笑)。また宮城工場は今、新しく生まれ変わるための設備更新を進めているところなんです。何億円という予算の工事が発生するので責任重大ですけど、そこもやりがいを感じている点です。あと、工場を支えている部署なので、僕が間違って操作をすることによって工場のインフラがすべて止まってしまう、みたいな責任感も面白さではありますね。自分の仕事が工場のために活きているということを実感することができます。
-
-
04
「畑違いの学部だったので、
最初はわからないことだらけだった」04畑違いの学部だったので、
最初はわからないことだらけだった-
入社後のギャップもありましたか?
-
樋口
自分は大学では発電を勉強していまして。電気を扱うのは同じなんですけど、半導体は化学的な要素が多いので、最初はわからないことだらけでした。入社してすぐに製品をテストする部署に配属されたんですけど、どういうデバイスがどういう動作をして、どういう回答が欲しいのかというロジックが最初は全然わからなくて。扱う電気の単位も、大学時代に学んでいた強電とは違って、半導体は非常に小さいですから、畑違いを痛感する毎日でした。
-
どうやって乗り越えてきたのですか?
-
樋口
それはもう、先輩の方々につきっきりで教えてもらいました。そういうところはすごくいい環境でしたね。こちらからも質問しやすかったですし。あとは社外に出て、テストメーカーに行って、テスターについて勉強させてもらったり。
-
佐々木
僕は、化学系の学部だったんですよ。でもやっていた研究は、生き物が臭いをキャッチしたときに、体内にどういう電流が流れるかみたいなテーマで。
-
樋口
半導体とはだいぶ違うねぇ(笑)。
-
佐々木
そうなんですよ(笑)。でも、使っているものとか、見たいものに対してどういう条件設定していくか、というところはそんなに変わらないなと思っています。もちろん学ぶべきことはたくさんあるんですけど、意外と通じることはあるんだなぁと思いました。
-
菅野
僕も全然違う畑から半導体工場に来たので、ギャップといえばすべてがギャップでしたね(笑)。工場が成り立つために、こんなに大きな設備が必要なんだということにまずびっくり。また半導体工場といえば、特殊なスーツを着て、とてもきれいな環境で仕事をして、というイメージがあったんですが、それもまったく違いました。半導体製造装置が並んでいるテーブルの下に、電源ケーブルがあったり、水を供給するための配管があるわけなので、地面に這いつくばることもあるし、高いところに登ることもある。なんでもありみたいな部署で(笑)。半導体を作るために、こんな泥臭い仕事が活きるんだ!みたいな、面白いギャップはありましたね。
-
-
05
「家族や趣味のために、堂々と休める会社」
05家族や趣味のために、
堂々と休める会社-
職場の働きやすさは、いかがですか?
-
樋口
すごく休みやすいです。例えば、子どもが熱を出したときだとか。あと、自分は釣りが趣味なので、「ちょっと釣りで、休ませてください」と(笑)
-
菅野
樋口さんが「休みたい」といったときはだいたい釣りらしいぞと、みんな知ってます(笑)。
-
樋口
うそをつかなくても休めるというのは、この会社のいいところだよな(笑)。
-
菅野
僕も同じですよ(笑)。いつも、「遊びに行きます!」と宣言してから、休みを取っています。
-
樋口
菅野くんとはいっしょに釣りに行くこともあるよね。松島あたりから三陸沖に船を出して。宮城は良い釣りスポットもたくさんありますから。
-
なぜ休みやすいのでしょうか?
-
樋口
それぞれの部署で、業務の複線化をやっているからだと思います。自分の業務を、自分以外にも、やれる人ができているんです。メンバーが3人いたら、3人とも同じ仕事ができるような状態ですね。この人がいないから、この工程は今日止まる…っていうのはやっぱり会社としてもよくないので。そういうこともちゃんと考えてくれていると思います。
-
残業もありますか?
-
佐々木
残業は少ないと思いますよ。帰りが遅くなることはそんなにないです。僕は遅くなっても18時半には帰っています。
-
樋口
自分は定時ですね。いつも17時15分にバシッと帰ってます。そこは自分しだい。定時で帰れるように、自分で仕事を調整していけばいいので。
-
菅野
施設管理部は、忙しさが工場の稼働に比例しないんですよね。工場が稼働していなくても、水は供給しないといけないし、冷暖房は動かさないといけないので。そのうえ今、設備の更新にも取り組んでいますし、維持管理のための業務や、官公庁への届け出などもあって、今はちょっと忙しいです。みんなでカバーしあって、なんとか残業時間を抑えるように努めています。
-
-
06
「人を大事にしてくれる職場。
会社帰りにスキーに行く社員も」06人を大事にしてくれる職場。
会社帰りにスキーに行く社員も-
宮城工場のいいところを教えてください
-
樋口
宮城工場って、これといった主力商品はないんですよ。それでも今ある技術で新しいものを生みだそうと、みんながんばってやってますね。
-
菅野
私の部署は人が少ないので、人を大事にしてくれます。資格が必須な部署ですので、こういう資格の勉強に行きたいですと言えば、「行ってきな」とすぐに言ってもらえます。
-
樋口
親身になってくれる人が多いよね。プライベートな話もよくしますし、相談もできます。そういう付き合いができるのは、宮城工場の良さだと思いますね。
-
佐々木
年齢が高い人が多いので、面倒見がいい人がたくさんいると思います。だから、何もわからない状態で入社しても、いろんな人に教えてもらえるんですよね。あと、宮城工場は自動化も進んでいるので、工場の中をロボットが走って運んでたりします。それも見ていて楽しいです。
-
樋口
敷地内には、きれいな桜スポットもありますよ。工場から、寮があった場所までの道のりに、桜並木があるんですよ。100mはありますね。開花のシーズンはとてもきれいです。コロナ禍前は、そこでみんなでコーヒー休憩を楽しんでいました。
-
菅野
コロナ禍になる前は、ビアパーティーもやってましたね。夏に、全従業員が集まって。
-
樋口
納涼祭もやってたよね。工場の野球グラウンドに社員がお店を出して、地域の皆さんや家族を呼んで、お祭りをしていました。お笑い芸人や芸能人も呼んで。社員がバンド演奏を披露したりして。
-
職場の飲み会もありますか?
-
樋口
自分たちは車通勤なので難しいんですけど、市街地に住んでいる人は、やっているみたいですよ。あと昔は、有志で鳴子温泉に1泊2日で行って、夜に宴会したりしてました(笑)。
-
宮城の良さも教えてください
-
樋口
まずは、米だな。米がうまいっすねぇ。宮城は田園地帯が多いんですよ。水温も低いので、おいしい米ができます。ブランドもいろいろありますね。「ササニシキ」とか、「ひとめぼれ」とか、「だて正夢」とか。
-
佐々木
米どころなので、日本酒もたくさんあります。どれをとってもおいしいです。
-
菅野
宮城の人は、最初はビールでも、最後は日本酒になりますよね。最後はしっとり飲むという感じ。
-
佐々木
宮城は温泉も近くにあって、パッと行って帰れるのがいいんです。鳴子温泉とか、秋保温泉とか。
-
樋口
鳴子は硫黄まじりで、お湯がやわらかいんですよ。で、温度が熱め。一方、秋保はさらっとしてて、入りやすいです。あと、宮城だと、紅葉がきれいなポイントも近くにたくさんあります。それこそ、鳴子温泉だったり、あとは栗駒山、蔵王。宮城はお祭りも多いですよ。七夕祭りが有名ですけど、それぞれの地域に春夏秋冬の祭りがあるので。自分も獅子舞で参加しているんです。涌谷町の古式獅子舞保存会に所属していまして。
-
菅野
へー、それは知らなかった。宮城はウィンタースポーツもさかんですよね。スキー場もたくさんありますから。
-
樋口
そう、会社の周りにもいろいろあるんですよ。泉ヶ岳スキー場とか。仕事帰りに行って、すべって帰る社員もいるよね(笑)。工場から1時間くらいで着くでしょ?
-
佐々木
そうですね。工場自体も豪雪地帯にありますしね(笑)。あと、宮城はスポーツチームも多いので、会社帰りに野球のナイターが見られたりしますね。東北楽天ゴールデンイーグルスの。
-
樋口
ああ、そうだね。あと、サッカーはベガルタか。
-
佐々木
それにバスケもあるから、宮城だけでプロスポーツのチームが3チームあります。会社でも試合のチケットを斡旋していたりするので、スポーツ観戦が好きな人は喜んで観に行ってるみたいです。
-
樋口
会社が年間シートを買っていて、抽選で社員を招待しているんですよ。
-
-
07
「宮城から、最先端に挑戦しよう!」
07宮城から、
最先端に挑戦しよう!-
皆さんのこれからの目標を教えてください
-
菅野
将来的に宮城の工場が新しくなるという話があれば、自分がいいなと思えるような理想の工場を作り上げたいですね!
-
佐々木
宮城工場は、若いうちから「これを担当して」と任せてもらえることが多いので、今のうちにいろんな経験をして、宮城工場のために活かしていくことが、これからの目標です。
-
樋口
自分は宮崎工場に長期出張したことがあって、宮崎の技術を宮城に持って帰ったことがあるんですよ。宮崎で勉強できることってたくさんあるんですね。新工場も立ち上げようとしていますし。これからも学べることは全部吸収して、宮城に貢献したいと思っています。
-
佐々木
宮城工場の配属なんだけど、宮崎工場で勉強ができたり、ロームグループの技術者といっしょに働けるのも、この会社の魅力ですよね。
-
樋口
そこは大きいと思う。1つの工場にいると、その工場の考え方になっちゃうんですよね。でも一歩外に出て、例えば宮崎工場に来ると、考え方が全然違ったりするんです。それが自分の引き出しにもなるので、宮城に持ち帰ったときにいろんな方向からアプローチできるんですね。お山の大将ではだめなんですよ。
-
菅野
あと、学校で学んでいる分野が一見畑違いでも、なんとでもなります!僕たちもそうでしたし。
-
佐々木
そうそう。この仕事が誇らしいなと思える熱意があれば、大丈夫!
-
樋口
この会社は、学ぶ機会もたくさんありますから。あと、自分が手がけたものが何に使われているとか、世の中の役に立っていることがわかるので、自分の自信にもつながりますよ。
-
菅野
確かにやりがいは感じられますよね。守秘義務があって、ここでは詳しく「これに使われてるんだぞ」って言えないんですけど(笑)。
-
樋口
自分も、息子にめちゃくちゃ自慢してるよ(笑)。有名なゲームだったりね。
-
菅野
あと、小惑星探査機「はやぶさ」もですよね。一部ですけど、宮城の製品が使われてるんです。
-
佐々木
宮城に誇りを持ちながらも、いろんな場所に飛び出して、新しい技術を学べるのは、この会社の魅力だと思います。ぜひいっしょに、宮城から最先端をめざしていきましょう。
-
一同
皆さんのチャレンジをお待ちしています!
-