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世界対応 Sub-GHz帯 無線通信LSI「ML7345」


世界各国、さまざまなスマートメータ通信を実現する
無線通信LSI「ML7345」を開発

~ 業界トップクラス無線性能と低消費電力で
高信頼の無線ネットワークを構築 ~
※2016年10月ラピスセミコンダクタ調べ


要 旨

ラピスセミコンダクタは、スマートメータやホーム/ビル・セキュリティ、火災報知機・ガス警報器、クラウド農業など、長距離無線通信と低消費電力が必要とされるアプリケーションに最適な、サブギガ帯域 無線通信LSI (周波数1GHz以下) ML7345 を開発しました。

ML7345は、世界各国で使用されるサブギガ帯域(160MHz ~ 960MHz)をカバーすることができ、幅広い用途でご利用いただける商品です。高周波増幅器を改良したことで、業界トップクラスの無線性能と環境安定性(送信パワーの温度耐性:一般品比で3倍以上)を実現しているため、スマートメータなど複雑な無線ネットワークの簡素化(中継器削減)、高信頼化に貢献します。また、短時間で受信起動を行う高速電波チェック機能とスリープ電流の大幅削減により、通信時間の大半を占める待ち受け動作において、当社従来品比で48%の平均電流を削減し、システムの低消費電力化と電池の長寿命化にも貢献します。

なお、本商品は既に量産出荷を開始しており、生産拠点は前工程がラピスセミコンダクタ宮城、後工程がラピスセミコンダクタ宮崎、およびROHM Integrated System(Thailand)Co., Ltd.(タイ)です。

今後もラピスセミコンダクタは、無線機器開発を簡単にすることで、社会のスマート化に貢献してまいります。

背 景

近年、地球温暖化抑制を目的に、エネルギーを効率的に利用することが社会的な緊急課題になっています。

課題解決に向け、日本では2015年度からスマートメータ設置が本格化し、欧州ではWireless M-bus注1方式、中国では無線方式といった異なる方式でのスマートメータ設置の動きが出てきています。これらを背景として、オフィスやビル全体の照明・空調の最適制御、防犯・防災セキュリティはもちろん、農業など一次産業での収穫量向上や生産の最適化などでも、無線ネットワークを用いてデータを収集し、制御する動きが活発になっています。

ラピスセミコンダクタのサブギガ帯域無線通信LSIは、高性能の無線通信を低消費電力で実現できるため、世界のスマートメータで採用が進んでおり、世界の無線ネットワーク構築に貢献しています。

 

【用語解説】

  • 注1 : Wireless M-bus
  • 欧州の規格でCommunication systems for meters and remote reading Part4: Wireless meterで規格される。868MHzで動作する S,C,Tモード、433MHzで動作するFモード、169MHzで動作するNモードがある。

新製品の特長

1. 世界各国のサブギガ帯域をカバー

  • ML7345は、高周波増幅器に改良を加え、160MHzから960MHzまで対応可能です。サブギガの主要な帯域をこの一つの商品で対応できるようになり、世界各国のスマートメータ、テレメータ装置、センサネットワーク装置などより広い範囲での利用が期待できます。
  • (1)世界主要各国のスマートメータに対応
    • 160MHzから960MHzの周波数帯域をサポートしており、日本国内のARIB STD-T108注2規格の他、世界規格の IEEE802.15.4g注3にも準拠するため、世界主要各国のスマートメータやエネルギーマネージメントシステム(EMS)など幅広い分野に応用できます。
  • (2)最新のWireless M-bus仕様に対応
    • 欧州の無線メータの規格であるWireless M-busの最新規格である2013年版に対応。従来のWireless M-busパケットハンドラーを改良し、最新の拡張パケット仕様に対応できます。
  • (3)中国市場向けの100mW高出力「ML7345C」(2016年3月1日にリリース済み)
    • 中国市場に向けた ML7345C は、アンテナ端出力で100mWを出力できます。また、受信帯域設定をプログラム可能で、電気、ガス、水道や熱メータの他、防犯・防災セキュリティ等様々な仕様にも対応できる能力を有しています。

【用語解説】

  • 注2 : ARIB STD-T108
  • 日本の920MHz帯域のテレメータ、テレコントロール用およびデータ伝送用無線設備の規格。
  • 注3 : IEEE 802.15.4g
  • 米国の標準化団体IEEEで規格化されたスマート・ユーティリティ・ネットワーク向けの無線規格。

2. 業界トップクラスの環境安定性 : 温度依存±1dB以下

  • 高周波増幅器に改良を加えたことで、送信パワー変動が動作保証全温度範囲内で±1dB以下と、一般品比で3倍以上の高安定性を実現しました。この安定した無線性能により、マルチホップを扱うスマートメータなど複雑な無線ネットワークを用いるアプリケーションにおいて、環境変化に対するマージンを考慮することなくネットワーク設計を行えるため、ネットワークの簡素化(中継器削減)・低コスト化に貢献できます。
    また、比較的簡単な無線ネットワークを用いる防犯・防災セキュリティなどのアプリケーションにおいても、環境変化に左右されることなく高信頼の通信環境を提供可能です。

3. 高速電波チェック機能とスリープ電流削減で平均電流を削減

  • ラピスセミコンダクタが長年培ってきた低消費電流設計技術により、通信の大半を占める待ち受け動作において、平均電流を当社従来品比で48%削減(10秒間隔での待ち受け動作時)しました。
    これは、独自の高速電波チェック機能により受信起動に掛かる時間を短縮し、受信強度検出までのトータル時間を最小化(約1msec)、さらに内蔵タイマのみONするスリープ時の電流を僅か0.9µA(当社従来品比58%削減)したことで実現しました。これにより、ネットワーク内の無線ノードが消費する電力のほとんどを削減しているため、システムの低消費電力化と電池の長寿命化に貢献します。

4. 充実の開発サポート

  • 本LSI搭載の評価キットもご用意しました。評価キットには、サンプルプログラム(簡易MAC)と各種テストシナリオ、小型モジュール用のリファレンス設計データ(回路図、周辺部品リスト、推奨PCBパターン)があります。また、ラピスセミコンダクタ ホームページのサポートページへ登録いただく事で様々なマニュアルやツールをダウンロードできるなど、充実したサポート体制も提供しています。下記URLよりご覧ください。
    https://www.lapis-semi.com/cgi-bin/MyLAPIS/regi/login_J.cgi

アプリケーション

  • 各国スマートメータ、センサネットワーク、各種計測機器、その他の無線通信が必要な産業機器全般

販売計画

  • 商品名 : ML7345 / 7345C
  • サンプル価格 (参考) : 700円(税別)
  • 量産出荷 : 量産出荷中
  • 量産出荷数 : 月産50万個
  • 梱包形態 : テープ & リール 2,000個
  • 評価ボード価格 (参考) : 価格については こちらから お問い合わせください。(2018年2月19日 価格情報訂正)
    ※価格は評価ボード1台、送受信の評価には評価ボード2台が必要

ML7345 / ML7345C 仕様

項目 ML7345 ML7345C
対応周波数 160MHz to 960MHz 470MHz to 510MHz
変調方式 4GFSK / 4GMSK、GFSK / GMSK、FSK / MSK
転送速度 1200bps to 100kbps
受信帯域幅 1.6kHz to 400kHz
符号化方式 NRZ、マンチェスタ、3 out of 6
送信パワー 20mW / 10mW / 1mW 100mW
受信感度 -120 dBm @ 2.4kbps ~ 510MHz
-109 dBm @ 38.4kbps, 750MHz ~
-120dBm @ 2.4kbps
その他 ウェークアップ機能、アドレスフィルタ機能搭載
電源電圧 1.8V to 3.6V (1mW) 3.3V to 3.6V (100mW)
送信時電流 25mA @ 10mW 90mA @ 100mW
受信時電流 8.5mA
スリープ電流(内蔵タイマON) 0.9µA
パッケージ 32ピン WQFN

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