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全世界で使える無線リモコンLSI「ML7275」

2010年10月7日

OKIセミコンダクタが全世界で使える無線リモコンLSIをサンプル出荷開始

業界最小クラスの低消費電力を実現し、8×8キースキャン回路も内蔵

ロームグループのOKIセミコンダクタは、無線リモコン市場向けにZigBee®RF4CE(注1)に対応した2.4GHz無線通信LSI「ML7275」を開発いたしました。本LSIは、業界最小クラスの低消費電力を実現した新開発のIEEE802.15.4(注2)回路、8×8キースキャン回路、ZigBee®RF4CEプロトコルを搭載し、アプリケーションプログラム領域を確保することで、1チップでZigBee®RF4CE対応の無線リモコンを構築することが可能となります。本商品は、9月よりサンプル出荷を開始しており、月産50万個の体制で12月より量産を開始する予定です。

現在、多くの家電用リモコンには、赤外線方式が採用されていますが、リモコンと機器の間に障害物がある場合や機器が見通し外にある場合には、赤外線が直接届かず操作しづらいという問題があります。また、昨今のデジタル家電の高機能化により、複数の家電機器の相互接続やインターネット決済などの新たな利用ニーズの高まりもあり、双方向通信やセキュリティ機能などの新たな機能がリモコンに求められています。それらに対応するため、赤外線通信方式に代わり、近距離無線技術を利用した無線リモコンの国際規格「ZigBee®RF4CE」が規格化されています。

OKIセミコンダクタは、低消費電力の無線通信LSIを得意分野とし、従来より様々な周波数帯の1チップ無線通信LSIを開発してまいりましたが、こうした状況に着目し、この度「ZigBee®RF4CE」に準拠した1チップ低消費電力2.4GHz無線通信LSI「ML7275」を開発いたしました。本LSIでは、これまで培ってきた低消費電力無線技術のノウハウを活用し、新開発のIEEE802.15.4回路により業界最小クラスの低消費電力を実現した他、最大64キー対応可能な8×8キースキャン回路やユーザーアプリケーションプログラム領域を1チップに搭載したことにより、外付け部品の削減を実現し、1チップで無線リモコンを構築することが可能となりました。また、1チップ化により、小型化も可能となり、パッケージサイズ6mm×6mmの40ピンWQFNパッケージを採用しています。

OKIセミコンダクタは、今後も無線リモコン市場をはじめ、センサーネットワーク及びユビキタスネットワーク市場において近距離無線機器でご利用いただけるZigBee®、IEEE802.15.4などの無線通信LSIの商品ラインアップ拡充を図っていきます。

OKIセミコンダクタ 無線リモコンLSI(ML7275)の特長 特長

特長

  • 無線リモコン規格のZigBee®RF4CE Ver.1.0に準拠
    世界共通の無線リモコン規格に準拠しておりますのでワールドワイドでご使用いただけます。
  • 低消費電力
    IEEE802.15.4準拠LSIとして業界最小クラスの低消費電力(受信時:21mA、送信時:16mA、スリープ時:0.9µA)を実現いたしました。
  • 多彩なレイヤ構成
    ZigBee®RF4CEとしてだけではなく、IEEE802.15.4MAC, IEEE802.15.4PHYのレイヤで利用可能なインタフェースを有していますので、無線リモコンのみならず、近距離無線ネットワーク全般にご使用いただけます。
  • 8×8キースキャンアクセラレータ
    リモコンに不可欠なキースキャンをサポートするキースキャンアクセラレータを搭載しています。最大64キーに対応可能です。
  • ユーザプログラム開発
    最大2KByteのユーザプログラムエリアを有しております。外部E2PROMからダウンロードすることにより、ユーザアプリケーションをML7275上で動作させることが可能です。またオンチップデバッグ回路を有していますので、µEASE(注3)と組み合わせることで簡単にアプリケーションプログラム開発が可能です。
  • 乾電池駆動
    レギュレータを搭載しているため単一電源で動作可能です。電源範囲は1.8V-3.6Vと従来モデルより低電圧側に0.3V拡張しており、乾電池を余すことなく使うことが可能です。

応用分野

  • 無線リモコン
  • 照明制御
  • センサーネットワーク

販売計画

  • 商品名:ML7275
  • サンプル出荷時期:2010年9月
  • サンプル価格:500円(税別)
  • 評価ボード(単体):2010年9月
  • 評価ボード(開発キット):2010年9月(PC制御用ソフト付き)
  • 量産出荷予定: 2010年12月より

商品の概要/特長

  • ZigBee®RF4CE準拠
  • IEEE802.15.4 - 2003準拠
    IEEE802.15.4 2.4GHz PHY搭載
    IEEE802.15.4 MAC搭載(AES付)
    (一部IEEE802.15.4-2006対応機能搭載、AES単独動作可能)
  • レギュレータ搭載
  • シンクロナスコミュニケーションインタフェース(SCI)、UART搭載(UARTとSCIはモードにて切り替え)
  • 外部メモリインタフェースとしてI2Cインタフェースを搭載(対応容量:2KByte)
  • GPIO(16端子)搭載 ※キースキャン用
  • 妨害波検出機能搭載
  • 各種タイマ(MACタイマ、NWKタイマ、間欠タイマ)搭載
    間欠タイマは外部クロック(キースキャン端子と併用)にて動作します。
  • 外部クロック供給機能搭載 ※キースキャン端子と併用
  • 乱数生成回路搭載
  • 電源電圧:Min:1.8V, Typ:2.7V, Max:3.6V
  • 消費電流(Typ.)
    スリープ時(クロック停止):0.9µA
    アイドル時(高速/低速):4.0mA/1.9mA
    送信時:16mA
    受信時:21mA(低電力モード)
  • パッケージ:WQFN 40pin(6mm×6mm)
    鉛フリー、RoHS準拠

用語解説

注1:ZigBee®RF4CE(Radio Frequency for Consumer Electronics)
主に家電製品で使用される無線制御(ネットワークレイヤ)の標準仕様の名称。
注2:IEEE802.15.4
低消費電力を特徴とする近距離通信向けの無線ネットワーク規格の名称。ZigBee®システムのPHYレイヤ、MACレイヤに採用されている。
注3:µEASE
オンチップデバッグ機能を搭載したLSIと接続することにより、オンボードでのプログラムのデバッグをサポートするコンパクトなエミュレータ。

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