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Bluetooth® Low Energy対応無線通信LSIの
平均電流を1/2に削減(従来品比)「ML7105-002」

2013年8月27日

Bluetooth Low Energy対応無線通信LSIの平均電流を1/2に削減

業界トップクラスの低消費電力性能をさらに強化、コイン電池駆動でのバッテリ寿命を2倍に


要 旨

ラピスセミコンダクタは、スポーツ&フィットネス機器、ヘルスケア機器などに最適なBluetooth® v4.0 Low Energy対応2.4GHz無線通信LSI「ML7105-002」を開発しました。本LSIは、昨年度発表した従来品「ML7105」における業界トップクラスの低消費電流(送信時9.8mA、受信時8.9mA)性能を継承しつつ、バッテリの寿命に大きく影響する平均電流を約1/2に削減しました。なお、本商品は7月より量産出荷を開始しています。
また、ラピスセミコンダクタでは、評価キットの販売、テクニカルサポートWebサイトの運用を開始いたしました。本Webサイトでは、最新のデータシート、マニュアルだけでなく、リファレンスボードの回路図やサンプルアプリケーションのソースコードなどもダウンロードが可能です。


背 景

最近、スマートフォンやタブレット端末、ノートPCなどのモバイル端末に、Bluetooth® SIG 注1が提唱する従来からのBluetooth®に加え、Bluetooth® Low Energy対応が広がりつつあります。主要なモバイル端末向けOSによる正式サポートも表明され、今後発売される多くの端末がBluetooth®とBluetooth® Low Energyの双方に対応すると見込まれます。

それに伴い、スマートウォッチ、ヘルスケア機器、フィットネス機器などの、スマートフォンやタブレット端末との連携により利便性が向上する機器においても、Bluetooth® Low Energy対応が加速しています。これらは、電池駆動の機器が多く、バッテリ寿命の長期化のため、低消費電力化が求められていました。

新製品の概要

ラピスセミコンダクタでは、昨年度業界トップクラスの低消費電流(パケット送受信時のアクティブ状態)を実現した従来品「ML7105」を開発しました。今回、アクティブ状態の低消費電流は保ちつつ、平均電流を半減させた「ML7105-002」を開発しました。
平均電流とは、パケット送受信を一定間隔で繰り返す際のアクティブ状態(消費電流大)とスリープ状態(消費電流小)の平均の電流値です。状態遷移に要する時間を大幅に削減することで、平均電流を半減、バッテリの寿命を2倍にすることが可能となりました。これにより当社条件では、コイン電池(CR2032)使用のBluetooth® Low Energy対応機器でのバッテリ寿命が、24時間連続動作時でも2年間余裕をもって使用することが可能となります。

また、ラピスセミコンダクタでは、無線通信LSIシリーズのテクニカルサポートWebサイトを開設いたしました。
(URL: https://www.lapis-semi.com/cgi-bin/MyLAPIS/regi/login_J.cgi)

本サイトより、関連したデータシートやユーザーマニュアル、デザインガイド、評価キットマニュアルなどをご提供することでお客様の開発効率化に貢献します。また、評価キットをご購入いただいたお客様を対象として、サンプルアプリケーションのソースコードも提供いたします。

【用語解説】

  • 注 1:Bluetooth® SIG
    • Bluetooth® Special Interest Group (SIG), Inc. は、1998 年に設立されたBluetooth® 規格の開発を行う団体。

特長

●Bluetooth® SIG Core Spec v4.0準拠
●低消費電力RFブロック内蔵
●汎用プロセッサ Cortex-M0を搭載
●プログラム格納用 64kバイトROM (CODE_ROM)
●データ格納用16kバイト RAM (DATA_RAM)
●ユーザープログラム格納用 12kバイト (CODE_RAM)
●Bluetooth® LE single modeに準拠した Baseband コントローラを搭載
●Bluetooth® Host Controller Interface用 UARTを搭載
●Custom Host Controller Interface用SPI SLAVEを搭載
●EEPROMもしくはCustom Host Controller Interface用I2C (Master & Slave)を搭載
●GPIOを搭載
●間欠送受信に対応するための Low Power Clock (32.768kHz)をサポート
●レギュレータ内蔵
●電源電圧   :   3.3V Typ. (1.6~3.6V)
●消費電流   :   0.7µA (スリープ時)   10mA 以下(送信時)   10mA 以下(受信時)
●パッケージ:32pin QFN (5.0mm × 5.0mm × 0.8mm)

応用分野

  • スマートウォッチ、ヘルスケア機器(心拍計、体温計、血糖値計等)
    スポーツ&フィットネス機器(ランニングマシン等)、リモートコントローラ、マウス、スマートキー

なお、本LSIは、カシオ計算機株式会社製BLUETOOTH WATCH「G-SHOCK」の最新モデル「GB-6900B/GB-X6900B」に採用されました。本LSIの採用により、「G-SHOCK」とスマートフォンやタブレット端末とのモバイルリンク機能を低消費電力で実現し、「G-SHOCK」の高機能化に貢献しています。

販売計画

●商品名
ML7105-002
●梱包形態
テープ&リール 1000個
●サンプル価格(参考)
500円(税別)
●量産出荷時期
2013年7月より

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