消費電流を少なくする方法
電流はどこで消費されているか??
ここでは消費電流を少なくする方法を紹介します。
まず電流がどこで、どのようなメカニズムで消費されているのかを説明します。
マイコンの内部は、インバータやNANDやNORなどがCMOS素子で作られています。
ここでは簡単のため、インバータで考えてみましょう。
インバータの出力は他のCMOSの入力ゲートに接続されており、そのゲートに電荷を
充放電することで次段のCMOS回路の信号を変化させます。
ゲートはコンデンサのようなもので、その他、配線容量などもコンデンサとして表現可能で、
それを下図に示します。
消費電流を減らす方法
ここで、マイコン内部の信号はクロックに同期して変化します。
このクロックの周波数を落とすことでコンデンサへの電荷の充放電の頻度が少なくなり、
消費電流を少なくすることができます。しかし、クロック周波数を落としてもCPUの命令の
処理クロック数は変わりません。
そのため、命令の処理量が決まっている場合には電流削減効果は見込めません。
たとえば10個の命令をするときに、1秒かかるとする場合、周波数を半分にすると2秒かかります。
この場合1秒当たりの電流は半分になりますが、処理時間が倍になるので、
消費する電荷量は同じとなります。
最も効果的な方法は、クロックを止めることです。クロックを止めることで回路内部の
信号の変化が止まり、消費電流を少なくすることができます。ひとえにクロックを
止めるというだけでもいろいろな方法があります。
次回はマイコンの具体的なクロック停止の方法について説明します。
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