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LSI事業戦略 2015 新規事業開拓プロジェクト


産業用途リチウムイオン二次電池監視の市場ニーズを拾い上げ、ソリューションとしての電池監視LSI商品の充実を図る

Part.5 後編 電池監視LSI開発 チームリーダー 中村 恭太郎

デジタルインターフェース、多段接続、ハイサイドドライブ、 新商品は市場のニーズを積極的に具現化

中村:まず、新商品全体として重要なポイントが2つあります。1つはデジタルインターフェースで、もう1つは多段接続です。

デジタルインターフェースは、16セル対応ML5239と14セル対応ML5236の2機種に搭載しました。既存の16セル対応ML5238はアナログ出力です。これは測定した電圧を出力するインターフェースなので、基本的にはアナログフロントエンドタイプの話になります。デジタルインターフェースと表現していますが、具体的には12ビットの逐次比較型のADコンバータを搭載して、測定電圧をデジタル化してSPIシリアルインターフェースでMCUと通信できる機能です。ADコンバータを搭載したメリットは2つあります。データのデジタル化を電池監視LSIがすることで、MCUはAD変換をする必要がなくなるので、外付けMCUの負荷を減らすことができます。

もう1つは、アナログ信号の通信ではノイズや配線の影響で誤差が発生するので、MCUとの距離や配線の引き回しの制限が生じることがありますが、デジタル信号であれば制限は緩和されます。

多段接続は、16セル対応ML5239と10セル対応ML5233に搭載しました。多段接続は、この2機種だけの機能になります。

多段接続は、LSIをカスケード接続し、個々の最大対応セル数を超える多セルの高電圧システムに対応するものです。これによって、様々な高電圧システムへの対応が容易になります。

機種ごとの話をすると、ML5236は13セル対応のML5235より1セル多い14セル対応で、セル数ベースでは電気自転車、UPS、小中型の蓄電システムなどのセル数領域をカバーしますが、アナログフロントエンドタイプでADコンバータを搭載しています。

また、14セルの高電圧制御において、ハイサイドの充放電制御にNch MOSFETを使えるように、ハイサイドドライバを内蔵しました。競合も含めた既存品のほとんどは、Nch-MOSFETのローサイドドライバです。Nch/ハイサイドのメリットは、一般にNch-MOSFETが低オン抵抗でも低価格なことと、ハイサイド制御がノイズなどの外乱に強いことです。これは、ラピスの高耐圧プロセスゆえに実現できることです。

さらに、ML5236は、フルセットともいえる保護機能を搭載した上で、多くの場合追加回路を必要とする、短絡電流検出と過充電検出の二次保護機能も備えています。

ML5233は、スタンドアロンタイプのML5203の対応セル数を10セルに拡張したバージョンとも言えますが、多段接続が可能になっています。

また、二次保護の短絡電流保護に加え、ラインアップ中唯一、高温検出保護を搭載しています。10セル対応は、電動工具などの他、コードレス掃除機もカバーします。もちろん、多段接続が可能ですので、対応できるセル数の自由度は高くなっています。

最後に、ML5239は業界最多の16セル対応で、最初にキーポイントとして説明した、ADコンバータの内蔵と多段接続が新機能になります。

電池監視LSI商品はシステムの小型化、信頼性向上、容易な設計を促進する

-ラインアップとバリエーションが拡充しているが、今後の展開について

中村:来年度になるとおもいますが、10セルまで、14セルまで、16セルまでのアプリケーション分野ごとのニーズを取り入れたバージョンの追加を計画しています。コンセプトは、高精度/高ノイズ耐性を有し、お客様の用途に応じた多機能な商品、シンプルな商品です。

-2015年度の全体的な戦略となるIoTに関しては?

中村: MCUや無線通信LSIが汎用性をもつ商品であるのに対し、電池監視LSI商品はASSP(特定用途標準品)と言えるものです。ラピスのコア技術である高耐圧デジ・アナ混載技術と低消費電力化技術、そしてMCUをベースにしたLSIを、リチウムイオン二次電池市場のなかでも基本的に多セルの産業アプリケーションをターゲットとして開発を進めています。

IoTに関しては、電池監視LSIとMCUおよび無線通信の組み合わせにより、電池の残量などの状態を電池が接続されているアプリケーション側で常時表示するのではなく、スマートフォンで確認するということが考えられます。ただし、どこまで集積するのがよいのかということが課題です。例えば、これらを1つのモジュールにすると本当に使いやすいのかなど、検討事項は多々あると思います。

当面は、継続して多セルの産業用途および民生用途におけるリチウムイオン二次電池監視という市場のニーズを吸い上げ、そのソリューションとして電池監視LSI商品の充実を図っていきたいと考えています。

今後は、介護アシスト市場などにも期待しています。ラピスの電池監視LSIは、お客様のシステムの小型化と信頼性の向上、そして設計を容易にし、新規市場への製品投入時間の短縮に貢献していきます。

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