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LSI事業戦略 2015 MCU開発


超低消費電力マイコンとタフマイコンを主軸に16ビットMCUは新規市場を開拓、ソリューション開発はIoTに向かう

Part.3 前編 MCU開発 ユニットリーダー 石村 民弘

ラピスセミコンダクタのマイクロコントローラは、業界トップクラスの超低消費電力を誇ることで知られている。2013年度のLSI事業拡大戦略では、4つのコア技術の1つである低消費電力化技術を集約し、徹底的に低消費電力にこだわったマイクロコントローラのラインアップに、新規となる16ビット品を投入することを発表した。

その後の状況、そして2015年度に向けた展開を、LSI商品開発本部 MCU開発ユニットのユニットリーダーである石村 民弘(いしむら たみひろ)氏に聞いた。

16ビットMCUは汎用品のリリースが進み、特長をもったファミリを構築、8ビット市場にも変わらぬアプローチを継続

-2014年後半から16ビットのマイクロコントローラのプレス発表があったが、現在どのような状況か?

石村 民弘
MCU開発
ユニットリーダー

石村 MCU開発ユニットリーダー(以下敬称略):16ビットの汎用マイクロコントローラ(以下MCU)としては、業界トップクラスの超低消費電力を実現した ML620500ファミリ を2014年9月に発表し、同年12月から量産出荷しています。

同じく2014年の11月には、ノイズや高温環境に強い「 ローパワータフマイコン 」と称したML620150ファミリを発表し、2015年3月から量産になっています。

さらに、高機能な ML620550ファミリ を2015年5月に発表し、10月から量産に入る予定です。

今後は超低消費電力でLCDドライバを内蔵したML620400ファミリの商品化を年内に予定しています。

このように順調に16ビットMCUの商品化が進んでいます。

※ 2014年9月ラピスセミコンダクタ調べ

-16ビット品が出て8ビット品はどうなるのか?

石村:最初に申し上げたいのは、16ビットMCUの新規投入は、8ビットMCUを単純に代替する主旨ではないという点です。現在のMCU市場では、16ビット品自体はめずらしくはありませんが、ラピスセミコンダクタ(以下ラピス)の16ビットMCUは、「8ビット品と同じ超低消費電流を維持しながら高機能高速処理を実現」、そして「同じ処理を行うなら8ビット品より低消費電力」がコンセプトで、低消費電力が、8ビットMCU / 16ビットMCU共通のキーワードとなります。

機能は向上させたいが消費電力が増えることを許容できないアプリケーションや、消費電力の低減が最重要課題であるアプリケーションを意識しており、これらのポイントにメリットを見出していただける既存のアプリケーションも対象になるのですが、やはり新規のアプリケーションがメインになります。

また、実際のところ8ビットで十分なアプリケーションはたくさんあります。そういったお客様のためにも8ビット品の技術サポートは、今後も継続していきます。

8ビットの低消費電力をそのままに16ビット性能を提供する超低消費電力MCU
8ビット既存ユーザーにもフレンドリな命令互換

-それでは、16ビット品の詳細を教えてほしい。

石村:冒頭に申し上げたように、現在、超低消費電力のML620500ファミリと、ローパワータフマイコンのML620150ファミリを商品化しました。 最初にML620500ファミリから説明します。

ML620500ファミリ は、時計や電卓などバッテリ駆動機器用に開発され、U8として知られる8ビットオリジナルCPUコア搭載の ML610400シリーズ をベースに開発された、超低消費電力16ビットMCUです。CPUバス幅を2倍、周波数を4MHzから16MHzの4倍、単純計算で処理能力は8倍に向上していますが、待機時の消費電流は450nAで8ビット品とまったく同じです。

近年、バッテリ駆動機器のみならず、産業機器や住宅設備機器、ウェアラブル機器など広範なアプリケーションにおいてMCUに対する省力化が高まっています。同時に、制御パネルのカラー化や大容量化に伴うデータ量の増大、無線モジュールとの組み合わせによる通信機能の追加などの機能と性能の向上も要求されており、8ビットMCUでは対応しきれないケースが増えています。

こういった省力化と高性能化の両方を満たすことを目的に開発したのがML620500ファミリです。CPUコアはU16と呼んでおり、U8とは同じ命令セットを備え、U8で開発したソフトウェア資産を使用できます。もちろんソフトウェア開発環境キットもそのままお使いいただけます。

また、既存の8ビット品よりさらに細分化したパワーダウンモードを搭載したことで、全体的な平均消費電流を低減しています。実際は処理が高速になったことで、その分の消費電力は若干増えてしまうのですが、複数のパワーダウンモードを組み合わせて平均消費電流を下げることに成功しています。

電源電圧範囲は1.8V ~ 5.5Vと広く、バッテリ駆動機器から家電、産業機器にまで対応します。これで、産業機器のお客様にも低消費電力で16ビットの機能と性能を使っていただけると思います。アプリケーションとしては、電子棚札、パーソナルヘルスケア、ウェアラブル機器、家電、産機制御操作パネル、サーモスタット、メータ類、工具など、幅広く対応できます。

-このML620500ファミリの高機能商品がリリースされているが。

石村: 今年の5月に発表された ML620550ファミリ ですね。基本コンセプトは「16ビットでありながら超低消費電力」という特長を継承しつつ、フラッシュメモリを増設し、高速ADコンバータと高精度発振回路を搭載したことで、センサなど多数のアナログ入力を効率的に処理し、周波数精度が求められる機器間の相互データ通信を外付けの高精度振動子なしで実現できます。

このファミリは、住宅設備機器の快適性向上と省エネに向けたセンシング、アクチュエーション、ヘルスケアを目的とした体温、脈拍などの生体情報センシングなどの多チャンネルアナログ入力処理や、HEMS (Home Energy Management System) / BEMS (Building Energy Management System)機器との無線接続を目的としたシリアル通信などネットワーク接続を前提としたアプリケーションへの応用が期待されています。

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