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LSI事業戦略 2015


 

Part.5 後編 ディスプレイドライバLSI開発ユニットリーダー 藤巻 功

業界をリードする液晶ドライバ技術、世界の大型液晶テレビのトップメーカとのパートナーシップ。

-続いて大型ディスプレイ用ドライバLSIに関して、現在の大型ディスプレイの主流である液晶ドライバLSIについてのラピスの取り組みは。

藤巻:ラピスは2003年に世界で初めて大型液晶テレビ用8ビットドライバLSIの量産を開始しました。そして、2005年には、これも世界初になりますが、10ビット、つまり1億色に対応するドライバLSIを出荷し、翌年2006年には13ビット階調ドライバLSIの技術開発に成功しています。

また、2007年には12ビットプロジェクタ用ドライバLSI、2008年には高速データ転送インタフェース内蔵のドライバLSIの量産を始めました。このように、ラピスの液晶ドライバLSI開発は常に業界をリードする技術の結晶であると自負しています。

-世界市場を見ると、大型液晶テレビでは韓国勢が優勢と思われるが。

藤巻:実は、大型ディスプレイ用ドライバLSIに関しては、韓国のトップメーカ様にも採用いただいており、ラピスは大型液晶テレビ市場においては、トップクラスのドライバLSIのサプライヤなのです。

液晶テレビの市場では高画質の要求が高まりFHDや4K2Kテレビなどは、最先端の技術開発が必要になります。液晶テレビ上位メーカ数社は、ラピスのお客様であることはもちろんですが、技術開発面では非常に重要なパートナーの関係でもあります。
ラピスが、迅速に次世代のソリューションを開発し、お客様にご満足いただけるドライバLSIを供給できるのは、こういったトップのお客様のご要求に応えられる体制を積極的に構築してきたことにも一因があります。

定スルーレート、高速セトリング、低消費電力、ドライバLSIに盛り込まれたラピス独自の技術

-大型ディスプレイ用ドライバLSIの技術面での特長は。

藤巻:ドライバアンプに関して3つほど説明したいと思います。

1つ目は定スルーレート技術です。通常のドライバ出力は、温度やパネルの負荷によってスルーレートが変動しますが、ラピスのドライバLSIはスルーレートを一定に保ちます。これによって、様々な負荷のパネルに対して適合することができ、画質を安定にすることが可能となります。

2つ目は高速セトリング技術で、従来品が90%へのセトリング時間が2.5μs程度だったのに対し、FHD対応の高速ドライバは1.0µs以下を達成しています。

そして3つ目は低消費電力化技術で、充放電終了後にドライバアンプのバイアスを切ることで低消費電力を実現しています。タブレット等に用いられるサイズの液晶ディスプレイであれば、ドライバ消費電力を30~50%削減することが可能です。

少し地味な感じがありますが、このような細部にわたる最適化や改良の積み重ねが、性能だけではなくお客様の使い勝手の向上につながるのです。ラピスは、こういった部分を非常に大事にしています。

-これらのドライバLSIの特長や、先に説明いただいた10~12ビットという高い階調能力などの具体的な貢献は。

藤巻:アプリケーションの側から見ていくと分かりやすいと思います。

ノートPCやタブレットの6~15インチ前後の液晶ディスプレイでは、低消費電力化が非常に重要であり、薄型対応のための小型化もポイントになります。

大型液晶テレビは、FHD、4K2K、3Dといった高度な技術と高精細で高速な液晶ディスプレイが必要なので、高速セトリングのドライバが必須です。また、定スルーレートドライバも性能に寄与します。さらに、世界のトップメーカとのパートナーシップもキーとなります。
高ビットの階調能力は、医療用モニタやプロ仕様向けなど多階調が求められる用途に有用です。

表示用ドライバLSIのトップメーカとして幅広い商品ラインアップを堅持し、新しい分野へアプローチ

-今後の展開は。

藤巻:小型ディスプレイ用ドライバLSIに関しては、車載用のTFT液晶ディスプレイの用途が拡大しています。これに向けて現在ラインアップを拡充しています。TN/STN用や他のドライバは、広い分野で長く使っていただけるよう、安定供給と安定品質を維持し、外付け部品の取り込みなどお客様の利便性の向上を図って行きたいと思います。

大型ディスプレイ用ドライバLSIにつきましては、様々な種類のディスプレイに向けたサポートを強化していきます。大型液晶テレビはFHDや4K2Kといった高精細化が進みます。世界のトップメーカとのパートナーシップを強め、最新の液晶テレビを担うドライバLSIを供給していきます。

現状では、大型ディスプレイ用ドライバLSIは民生分野での採用が多いのですが、産業機器や医療機器の分野でも、ラピスの大型ディスプレイ用ドライバLSIの技術が生きてくると考えています。先にお話ししました医療用モニタの例では、X線撮影やMRIから得られる画像を、高解像度かつ多階調の高品位モニタで目視確認できるメリットは高く、ラピスでは新しい市場として注目しています。

また、新しいディスプレイとして、大型有機ELディスプレイのテレビへの採用が始まりました。今のところ、大型有機ELパネル用のドライバLSIを供給できるメーカは多くはありません。
ラピスではすでに国内外数社のお客様向けに大型有機ELパネル用のドライバLSIを開発、供給しています。

このように、ラピスでは既存商品の供給を堅持しながら、新方式のディスプレイを含めた様々なディスプレイと新分野に対して積極的にアプローチをして行きます。

取材後記
取材を終え、ディスプレイが身の回りに如何に多く存在するかを再確認した。ディスプレイが必要不可欠なものであるのは明らかであり、我々の生活からディスプレイがなくなるとどうなるのか、すでに想像できない。
ラピスの表示用ドライバLSIは、高度なデジ・アナ混載技術をベースに高耐圧プロセスを含めることができるので、幅広い分野で貢献が期待できる。
一般にデジ・アナ混載は、プロセスの関係ですべてを取り込むことができなかったり、性能面でのトレードオフが必要になるケースが多いことを考えると、ここが技術の違いを見極めるポイントの1つと言えるだろう。

(聞き手:高橋 和渡 fプロジェクト・コンサルティング)

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