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LSI事業戦略 2015


 

Part.2 前編 AS-MCU開発ユニットリーダー 本田 一成

ラピスセミコンダクタのマイクロコントローラは、ラピスセミコンダクタの基軸である4つの技術のうち、低消費電力化技術を活用した商品群で、業界トップクラス*の超低消費電力を誇るマイクロコントローラとして知られている。
2013年度の大きな話題の1つは、現状の8ビットのラインアップに加え、新規となる16ビット品の開発を行い市場展開を始めることだ。新商品の16ビットマイクロコントローラを始め、ラピスセミコンダクタのマイクロコントローラ事業の現状と戦略について、LSI商品開発本部 AS-MCU開発ユニット ユニットリーダー 本田 一成(ほんだ いっせい)氏に話を聞いた。

* ラピスセミコンダクタ調べ

ラピスセミコンダクタの
マイクロコントローラ=低消費電力化へのこだわり業界トップクラスの低消費電力と市場実績

-最初にお聞きしたいのだが、ラピスセミコンダクタ(以下ラピス)の
   マイクロコントローラ(以下マイコン)は、とにかく低消費電力という評判だが。

本田 一成
ラピスセミコンダクタ株式会社
LSI商品開発本部
AS-MCU開発ユニット
ユニットリーダー

本田ユニットリーダー(以下敬称略):ラピスのマイコンの第一の特長はやはり「低消費電力」であることです。消費電力レベルは、動作時、スリープ(HALT)時、スタンバイ(STOP)時のどれにおいても業界トップクラスで、スリープ(HALT)モードでの消費電流は0.25µAを実現しています。

-そのような低消費電力に特化したマイコンを開発する理由は?

本田:まず、ラピス全体の商品戦略として、「4つのコア技術から特長のある商品を造る」というポリシーがあります。その1つである、ラピスの低消費電力マイコンは、ラピスが持つ優れた低消費電力化技術を集約した商品です。そして、私たちは徹底的に低消費電力にこだわり続けています。

-どのようなお客様が、こういったマイコンを必要としているのか?

本田:低消費電力が重要課題であるお客様すべてといえますが、例えば、電池1本で10年の動作を実現しており、バッテリ駆動で何年もの動作が要求されるアプリケーションで使用されています。こうした究極ともいえる低消費電力性能が高く評価され、時計と電卓に関しては、世界シェアNo.1*の実績をもっています。

* ラピスセミコンダクタ調べ

低消費電力をキーワードにアプリケーションごとに必要とする機能と特長を備えた8ビットローパワーマイコン

-基本的なことに戻るが、現在のマイコンのラインアップと特長は。

本田:現在のラインアップは、低消費電力を追求したML610400シリーズ、ワンチップに音声出力機能を搭載したML610300シリーズ、5V駆動で高いノイズ耐性を備えたML610100シリーズ、そして、センサハブとしてセンサ群を統合制御可能なML610790ファミリで構成されています。

コアはRISC方式のラピスオリジナル8ビットCPUで「U8」コアと呼んでいます。U8コアは、ほとんどの命令処理をパイプライン処理により1クロックで実行し、16ビットクラスのパフォーマンスを実現しています。また、多彩な低消費電流モードをもっています。

このコアに対して、マイコンとして必要とされるメモリや周辺機能が組み合わされており、いずれも、キーワードは「低消費電力」の特定用途向け標準品マイコンです。

-具体的にどのような機能や特長が、どういったアプリケーションに向けられているのか?

本田:個別にはかなり細かい話になるので、それぞれのキーポイントを説明しましょう。

ML610400シリーズは、低消費電力が一番の特長になります。スリープ(HALT)モードでの消費電流は0.25μAを実現するなど、従来品に比べ消費電力は半分になっています。最低動作電圧が1.1Vと低いので、電池1本からの動作が可能です。

内蔵のフラッシュメモリはわずか1Vの低電圧で読み出し可能です。

また、これだけの低電圧・低消費電流化が行われていても、ノイズ耐性が高いことも特長です。したがって、アプリケーションは比較的小型の電池駆動機器がメインになります。周辺機能は、LCDドライバ(非搭載もあり)、温度センサ、メロディドライバなど多彩で、シェアNo.1の時計(腕時計やスポーツ/多機能腕時計なども含む)と電卓を始め、電子トークン、温度ロガー、さらには電子棚札などにも使われています。

いずれも、電池で長い年月の動作が要求されるものであることが、お分かりいただけると思います。

ML610300シリーズは、音声出力機能を搭載して、警告音や音声でのお知らせが必要なアプリケーションをターゲットにしています。例えば、家庭用火災警報器、ガス警報器、炊飯器などです。

一般に音声出力機能を実現するには、音声合成チップ、音声データ用大容量メモリ、スピーカ駆動用アンプなど3~4つのチップセットが必要になります。ML610300シリーズは、これらの機能をすべて内蔵しているので、コストおよび部品点数と実装スペースの削減はもちろん、繊細なアナログ回路設計が不要で、ノイズを低減し音声品質を向上させ、信頼性も高めます。また、プログラムROMにはラピス独自の大容量P2ROM™を搭載した機種もあり、10分以上の音声再生が可能です。

ML610100シリーズは、低消費電力でありながら5V駆動が可能で、家電やFA機器に向けた仕様になっています。産業用途や高電力回路との組み合わせなどを想定した高いノイズ耐性が特長で、電源ノイズ対策用コンデンサと、入力信号ノイズ対策用フィルタを内蔵しています。IEC61000-4-2で最も厳しいクラス4(±15kV)のノイズ試験をクリア*しており、条件の悪い環境での誤操作を防止します。また、高精度発振器とデータFLASHを内蔵したことで、外付け水晶とEEPROMが不要になり、小型パッケージも相まって周辺部品を取り込んだ超小型モジュールを構成可能です。IH方式の炊飯器やクッキングヒータなどのIH駆動用IGBTを制御することが可能な16ビットのPWMを搭載しており、LED照明、FA機器や電動工具のモータ制御などにも適しています。

最後に、ML610790ファミリですが、これはセンサ制御マイコンと呼んでいます。主にスマートフォンに搭載されたセンサ群とホストプロセッサの間でセンサハブとして機能し、ホストプロセッサの負荷を軽減し、同時に消費電力も削減します。センサからの情報を、この低消費電力マイコンがホストプロセッサの代わりに独立処理することで、ホストプロセッサの負荷は激減し、システムの消費電力を1/10以下にすることが可能です。

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