FM多重放送受信用LSI「ML7154」
業界最小※で次世代VICSサービスに対応した、
FM多重放送受信用LSIを開発
~ 来年始動の新カーナビシステムが提供する、もっと便利な情報を利用可能に ~
※2014年9月ラピスセミコンダクタ調べ
要 旨
ラピスセミコンダクタは、2015年4月より開始予定の次世代VICS(Vehicle Information and Communication System)サービスに対応したFM多重放送受信用LSI「ML7154」を開発しました。
本LSIは、次世代VICSサービス情報を識別して、データ受信を可能にします。FM多重放送受信機に組み込むことで、新たに提供されるコンテンツをカーナビゲーションで活用できるようになります。
現在サンプル出荷中で、2014年10月から量産出荷を開始する予定です。生産拠点はラピスセミコンダクタ宮城(宮城県)となります。また、簡単に評価を開始できるリファレンスボードとソフトウェア環境も用意し、充実したサポート体制も提供します。
今後もラピスセミコンダクタは、多彩な無線通信LSIで、お客様の「つなぐ」ニーズをサポートし、ネットワーク社会に貢献してまいります。
背 景
VICSサービスは、渋滞・交通規制・交通障害・所要時間などの情報を、道路交通情報通信システムセンター(VICSセンター)を介しFM多重放送を活用して、VICS対応のカーナビに提供しています。
そして、来年開始される次世代VICSサービスでは、渋滞情報に加え、イベントなどによる交通規制、緊急情報などの情報が新たに配信されるようになります。また、渋滞情報を活用したリアルタイムの広域道路検索(ダイナミックルートガイダンス)がFM多重放送でも可能になり、さらに安全で快適な運転実現に貢献します。
ラピスセミコンダクタは、従来FM多重放送受信用LSIを開発し、多くのカーナビにご採用いただいております。この度、次世代VICSサービスの開始決定に伴い、対応したVICS受信用LSIが必要となるため、これまでの開発資産をベースに、次世代VICSサービス対応のFM多重放送受信用LSIを開発しました。
次世代VICS追加コンテンツの一例
ダイナミックルートガイダンス(DRGS)
現行の車載機では、ビーコンユニットを装着していないと一般道の渋滞情報を活用した、ダイナミックルートガイダンスを行うことはできませんでした。次世代VICS対応機では、FM多重放送でも、このダイナミックルートガイダンスが可能となります。
出典 :(一財)道路交通情報通信システムセンター発行 VICS NEWS 第210号
新商品の特長
新製品「ML7154」は、次世代VICSサービス情報を受信するだけではなく、次の特長も備えています。
1. 業界最小となる小型パッケージ
CPUインタフェースを、従来品のパラレル・インタフェースから、シリアル・インタフェースに変更することにより、端子数を削減しました。更に、WQFNパッケージを採用することにより、業界最小のパッケージサイズを実現。実装面積は約40%縮小(当社従来品との比較)しました。
2. 充実の開発環境サポート
簡単に評価を開始できるリファレンスボードとソフトウェア環境も用意し、充実したサポート体制を提供します。
仕様
- 次世代VICSサービス情報受信対応
- CPUインタフェース:シリアル・インタフェース
- 8.192MHz / 16.384MHz 2種類の水晶振動子周波数に対応
- 内部コア電圧用レギュレータ回路内蔵
- 動作周波数 : 8.192MHz または 16.384MHz
- 動作温度 : -40 ~ 85°C
- 電源電圧 : 3.0 ~ 3.6V
- パッケージ : WQFN64(9mm × 9mm)
販売計画
- 商品名 : ML7154
- サンプル出荷時期 : サンプル出荷中
- 量産出荷予定 : 2014年 10月より
応用分野
- カーナビゲーションシステム
※VICS技術を利用した電子機器を生産・販売する場合には、(一財)道路交通情報通信システムセンターとの別途契約が必要です。
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