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ZigBee®RF4CE対応 2.4GHz無線通信モジュール
「MK72750A-01」

2012年6月05日

無指向性リモコンを実現するZigBeeRRF4CE対応の無線通信モジュールを開発

テレビやセットトップボックスなど家電製品のリモコンに最適


要 旨

ラピスセミコンダクタは、無線リモコン市場向けに、ZigBee®RF4CE注1に対応した2.4GHz無線通信モジュール「MK72750A-01」のサンプル出荷を開始いたしました。

本モジュールは、無線通信LSIとして、当社製ZigBee®RF4CE対応LSI 「ML7275」を搭載し、無線特性調整済みアンテナ付きのモジュールです。
業界トップレベルの低消費電力(送信時16mA, 受信時 21mA)を特長とする「ML7275」を搭載した無線リモコンを、専門技術、開発経験が重要な高周波部の回路設計や無線特性調整をすることなく、容易に開発することが可能となります。

本商品は、5月よりサンプル出荷を開始し、8月より量産出荷を開始する予定です。

【用語解説】

  • 注①:ZigBee®RF4CE(Radio Frequency for Consumer Electronics)
             主に家電製品で使用される無線制御(ネットワークレイヤ)の標準仕様の名称。
             ZigBee®は、ZigBee Alliance.の登録商標です。
背 景

現在、多くの家電用リモコンに使用されている赤外線方式に代わって、指向性がなく、リモコンと機器の間に障害物があっても操作しやすく、また、複数の機器の制御、双方向通信やセキュリティ機能などを可能にする、近距離無線技術を利用した無線リモコンの国際規格「ZigBee®RF4CE」が広まりつつあります。
無線リモコンに使われる無線通信LSIには、リモコンの電池の長寿命化のため低消費電力が求められますが、通常常時給電されていることの多い本体側においても、待ち受け電力削減の観点から、低消費電力が求められています。そのような市場ニーズに応えるため、ラピスセミコンダクタにおいても、これまで培ってきた低消費電力無線技術や、新開発のIEEE802.15.4回路により業界トップレベルの低消費電力を実現した無線リモコン用LSI「ML7275」を商品化してまいりました。
しかしながら、無線特性に大きく影響する高周波回路設計、無線特性調整、評価などの開発を行うには、無線技術開発経験が重要であり、無線技術開発経験の少ないお客様には容易に開発できないという課題がありました。
さらに、開発経験のあるお客様においても商品開発期間を短縮するため、無線特性調整済モジュールでの提供を希望されることが少なくありませんでした。

新製品の概要

こうした状況に着目し、この度、無線特性調整済みアンテナを搭載することで直ぐに電波を飛ばすことができ、「ZigBee®RF4CE」に準拠した2.4GHz無線通信モジュール「MK72750A-01」を開発しました。本モジュールは、無線通信LSIとして当社製「ML7275」を搭載しているため、ML7275の特長である低消費電力なRF4CE対応無線リモコンを実現する機能を本モジュールのみで実現できます。アンテナ付きで無線特性調整済み、日本国内電波法認証も取得済のため、無線技術開発経験の少ないお客様においても容易に開発を開始できます。国内においては直ぐに電波を飛ばし評価、開発を行うことができるので、開発期間の短縮も期待できます。また、当社設計の無線通信LSIを使用しているため、LSIに関わる事項についても迅速で的確な技術サポートをご提供します。

ラピスセミコンダクタは、今後も無線リモコン市場をはじめ、センサーネットワーク、およびユビキタスネットワーク市場において、近距離無線機器でご利用いただけるZigBee®IEEE802.15.4注2、などの無線通信LSIやモジュールの商品ラインアップ拡充を図ってまいります。

【用語解説】

  • 注②:IEEE802.15.4
             低消費電力を特徴とする近距離通信向けの無線ネットワーク規格の名称。
             ZigBee®システムのPHYレイヤ、MACレイヤに採用されている。

特長

●無線リモコン規格のZigBee®RF4CE Ver.1.0に準拠
・世界共通の無線リモコン規格に準拠しているため、ワールドワイドでご使用いただけます。
(日本国外での使用時には、別途各国無線法規への対応が必要です。)
●低消費電力
・IEEE802.15.4準拠モジュールとして業界最小クラスの低消費電力
(送信時:16mA、受信時:21mA、スリープ時:1.0μA)を実現しています。
●多彩なレイヤ構成
・ZigBee®RF4CEとしてだけではなく、IEEE802.15.4MAC,IEEE802.15.4PHYのレイヤで利用可能な
   インタフェースを有しているため、無線リモコンのみならず、近距離無線ネットワーク全般に
   ご使用いただけます。
●8 × 8 キースキャンアクセラレータ
・リモコンに不可欠なキースキャンをサポートするキースキャンアクセラレータを搭載しています。
   最大64キーに対応可能です。
●ユーザプログラム開発
・最大2KByteのユーザプログラムエリアを有しています。
   内蔵E2PROMからML7275上へダウンロードすることにより、ユーザアプリケーションを動作させることが
   可能です。また、オンチップデバッグ回路を有しているため、µEASE*3と組み合わせることで
   簡単にアプリケーションプログラム開発が可能です。
●日本国内電波法認証取得済み
・パターンアンテナ内蔵モジュールで、日本国内電波法認証取得済みのため、
   直ぐに、電波を飛ばして、評価、開発を開始できます。
(日本国外での使用時には、別途各国無線法規への対応が必要です。)
●乾電池駆動
・レギュレータを搭載しているため、単一電源で動作可能です。
   電源範囲は、1.8V-3.6Vと従来モジュールより低電圧側に0.3V拡張しており、
   乾電池を余すことなく使うことが可能です。

【用語解説】

  • 注③:µEASE
             オンチップデバッグ機能を搭載したLSIと接続することにより、オンボードでの
             プログラムのデバッグをサポートするコンパクトなエミュレータ。

応用分野

  • 無線リモコン
  • 照明制御
  • センサーネットワーク

販売計画

●商品名
MK72750A-01
●サンプル出荷時期
2012年5月
●サンプル価格
2000円(税別)
●評価ボード(単体)
2012年6月
●量産出荷予定
2012年8月より

主な仕様

●ZigBee®RF4CE準拠
●IEEE802.15.4 - 2003準拠
IEEE802.15.4 2.4GHz PHY搭載
IEEE802.15.4 MAC搭載(AES付)
(一部IEEE802.15.4-2006対応機能搭載、AES単独動作可能)
●レギュレータ搭載
●シンクロナスコミュニケーションインタフェース(SCI)、UART搭載(UARTとSCIはモードにて切り替え)
●GPIO(16端子)搭載 ※キースキャン用
●妨害波検出機能搭載
●各種タイマ(MACタイマ、NWKタイマ、間欠タイマ)搭載
間欠タイマは外部クロック(キースキャン端子と併用)にて動作します。
●外部クロック供給機能搭載 ※キースキャン端子と併用
●乱数生成回路搭載
●電源電圧
Min.1.8V Typ. 2.7V Max. 3.6V
●消費電流(Typ.)
スリープ時(クロック停止) 1.0μA
アイドル時(高速/低速)6.0mA/2.0mA
送信時 16mA
受信時 21mA(低電力モード)
●サイズ
20mm × 31mm × 2.7mm

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